花粉症対策の一つとして、近年は『乳酸菌』に注目が集まっています。花粉症対策、予防法は毎年新しい情報が出てきますが、花粉症の人にとってはその一つ一つがとても気になりますよね。私も花粉症の症状は重いので、マスクやゴーグルなどの花粉症対策グッズから、市販薬、食事療法、民間療法にいたるまで大変関心があります。
さて、花粉症の改善に効果が期待されるその乳酸菌ですが、実は乳酸菌が花粉症やアトピー性皮膚炎を改善する働きがあることは2000年頃から相次いで発表されてきました。
乳酸菌は私たち人間にとっては有益な微生物の一つで非常に多くの種類があり、それぞれの乳酸菌は固有の特性を持っています。古来より世界各地で、乳酸菌のその特性を活かした食べ物が作られてきました。ヨーグルト、チーズなどの乳製品、味噌・キムチなどの発酵食品などですね。また、乳酸菌が善玉菌として腸内環境を整え、便通をよくする働きもよく知られている通りです。
そして近年になり、飲料会社などの研究によって、乳酸菌が花粉症の症状も軽減する機能を持つことや新しい乳酸菌の種類が発見され注目を集めているのです。
新たに発見された乳酸菌
新たに発見され注目されている乳酸菌の一つが、キリンビール社が2002年に発見した、高いアレルギー改善作用が期待される『KW乳酸菌』です。またカルピス社は『L-92乳酸菌』が鼻のかゆみ、目のかゆみといった花粉症の症状に効果があることを、2006年に人工曝露実験によって実証しました。
これらの花粉症に有効とされる乳酸菌は、細菌やウィルスを攻撃するリンパ球『Th1』とアレルギーの原因となるリンパ球『Th2』、この2つのバランスを改善する働きがあり、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状が起こりにくい環境を作り出すそうです。
このような乳酸菌の働きは、例えば同じビフィズス菌であったとしても菌種によって働きが異なるため、どの菌をどれだけ摂取すればどの程度の効果を得られるかについて、食品会社、研究者が研究開発を急いでいる段階だそうです。
乳酸菌で花粉症を改善するには
以上のようなことから、もしヨーグルトを食べて花粉症を予防をしたいという場合には、ヨーグルトならば何でも良いというわけではなく、ヨーグルトに含まれる乳酸菌の種類を確認する必要がありますね。そして乳酸菌の効果は即効性があるというわけではないので、花粉の飛散時期の1ヶ月くらい前から継続摂取することがより効果的なようです。
また、ヨーグルトを食べつづけると下痢しがちな人や、乳製品アレルギーの人はサプリメントタイプのものから摂取することも出来るでしょう。
一つ付け加えておきますと、私たち花粉症に悩む者達からすれば一刻も早い花粉症の特効薬の登場が待たれるわけですが、現段階では『KW乳酸菌』や『L-92乳酸菌』ですら、薬でも特定保健用食品(特保)でもないということです。しかしながら、花粉症の改善に一定の効果が認められるのは確かなようですから、かなり近い将来、公的機関からのお墨付きをもらえるのではと期待されます。
花粉症改善をうたった商品は乳酸菌を利用したもの以外にも、製薬会社や食品会社など各社特徴ある商品を発売しています。大切なことは、花粉症対策を講じる際にはしっかりと情報収集することですね。あなたの体質や症状に最も適した花粉症対策をとり、つらい花粉症シーズンを乗り切りましょう。
乳酸菌の働きを利用した花粉症対策の商品、これからの研究開発にも大いに期待しましょう。
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